English Original
気が遠くなる。
11月18日
木曜日を境として、低気圧がブラジルから離れようとしています。先頭集団はその効果を感じ始めています。貿易風はもっと北に回り、先頭集団は徐々に彼らの船首をゴフ島(南大西洋にあるイギリス領の島)に向けつつあります。それはローリング・フォーティ(暴風圏:南緯40度あたり)と南氷洋に入る航路です。一方でこれらの競争し合っている船団は衰える貿易風の中で忍耐をし続けています。
先頭集団はブラジルのカボフリオを過ぎて、次の24時間は、東から北へ吹く向かい風に取り組まなければならなくなってきます。これはセールの選択に影響します。20ノットを超える風でおよそ130度から吹いてくる場合、メインセールのリーフ(縮帆)とジェネカーがいります。通常、このような状態ではフォイル艇が有利に違いありません。それは23ノット以上になります。
記録に向かう
ここ数日間いる場所では、海は北からの風で落ち着いています。うねりはボートを押し、この週末(11月18日)には一日500マイルかそれ以上の距離を進めるほど速度をあげさせています。彼らは今までのバンディグローブでの優勝者(Francois Gabart の534.48マイル)が作った24時間記録を破ることができるかもしれません。インド洋ではうねりに上下する傾向があり、太平洋は今もって長い道のりです。まれに見るいい状況を見れるかもしれません。自分の足跡を伸ばし、競争相手に本当の差を付ける理想的な機会です。
フォイル艇にとっては、これは直線のダガ―ボードの単胴艇にのってペースを維持しているVincent Riou(PRB号)やPaul Meilhat(SMA号)に差を付ける機会です。目を広げて見ると、Alex Thomsonは違ったタイプのフォイルと狭い船体によって、フランス人よりも少し早く走っています。Hugo Bossのスキッパーは過去2日間最も早いスピードでした、そして、彼を追っている2隻のボートは緯度で2度遅れています。それは厳しいことです。それはArmel Le Cleac'h (Bnaque Populaire Ⅷ号)とSebastien Josse (Edond de Rothschild号)です。
今朝(18日)、新しい計気圧がリオ湾の外に発生しました。それはビトリアからの20ノットから25ノットの北風を引き連れています。しかし、今夕には、2番目のより低い低気圧(995ヘクトパスカル)がその中心部に発生し、土曜日の夜には30ノットから40ノットの風を伴います。
むつかしい注意しなければならない地帯の入口にさしかかっています。南にそう遠くない場所にひどい風を避ける場所があり、そう遠くない北には暴風圏をすぐに受ける場所があります。彼らはゴフ島(南緯40度21分、西経9度53分)は、南緯40度19分、西経9度56分の南極海の立ち入り禁止区域を右舷側に見る、そのスタート地点として避けなければならないことを忘れてはいけません。
戦術と戦略
無風地帯を抜けてから、先頭の素晴らしい7隻は東西にそれぞれ6マイル離れて、決して同じ航路をたどっているわけではありません。そして、彼らは南へ移動しています。彼らのコースは違った方位にいます。Alex Thomsonは船隊が強い追い風を受けているので、、少し南へ突っ込むコースを選んでいます。彼はそれゆえに、次の3日間、ライバルの先頭にいるにもかかわらず、さらに攻めるのに最良の角度を得ることができます。一方で、同じペースを維持できないArmel Le Cleac'hはSebastien Josseの100マイルも東に行きすぎています。彼のブラジル沿岸から離れすぎていることは彼は速度を上げることができたことを意味しています。Le Cleac'h とVincent Riouは彼らのスピードを上げるために風上に舵を切らなければなりません。
Edmond de Rothschild号はそれゆえに彼らのライバルたちの前に滑り出ることができました。しかし、不幸にも、Hugo Bossに比べて2.5度緯度が不足して、南氷洋に入った時、2位の順位になるでしょう。Morgan Lagraviere (SAFRAN号)とPaul Meihat (SMA号)は、唯一これら南氷洋の奥深くの特急列車を時間内につかまえる希望を持って、先に行った航路を追っています。先頭から、さらに300マイル後方に、Jeremie Beyou (Maitre CoQ号)がこの低気圧に乗ることの難しさをわかりつつあります。
主な転換点
どのケースを取っても、彼ら全員が彼らがやることのできるように与えられたことに取組まざるを得なくなっています。1.5日以上前に(Yann Elies )、2日前に、(Jean Le Cam、Jean-Pierre Dick 、Thomas Ruyant )、と2,3の船団が無風地帯を抜けました。スキッパーたちはこの週末、違う風を受けているでしょう。セント・ヘレナ高気圧をつつき、押しやった、ブラジルで2番目の低気圧の後に、貿易風がもっと北東のサバドール・バイーア(ブラジル)へ移動します。しかし、考えられない微風になり、日曜日の朝には12ノットに落ちます。
南大西洋での、この天候の変化は厳しい連続する風がもたらされる中で、時が経つうちに、状況がただ悪くなっていく一方です。カボフリオ沖で競争しているボートたちの行く手には2番目の高気圧が張り出しそうです。それは、もはや低気圧に飛び込もうとしているスキッパーたちと待ちながら離れているスキッパーたちの間に狭い亀裂をおこしつつあります。しかし昨日言った通り、それはグランドキャニオン以上です。見過ごした寄り集まったスキッパーたちは、先頭集団がリードを広げているのを見ながら、最悪の場面になります。一方で、後ろから別の船団が近づいています。この天候の交わる場所に留まることは、スキッパーに取ってトリニダデ・マーティンバズ島から抜け出る航路を見つけることが容易ではなくなります。この喜望峰へ向かう転換点はレースそのものの重要な転換点になります。
赤道通過のタイム
1.Alex Thomson:9日7時間2分
2.Armel Le Cleac'h:9日9時間56分
3.Vincent Riou:9日10時間24分
4.Sebastien Josse:9日12時間1分
5.Paul Meilhat:9日12時間49分
6.Jeremie Beyou:9日16時間49分
7.Morgan Lagraviere:9日17時間30分
8.Yann Elies:10日1時間17分
9.Jean Le Cam:10日10時間17分
10.Thomas Ruyant:10日16時間15分
11.Jean-Pierre Dick:10日16時間51分
12.Kito de Pavant:11日3時間59分
Dominic Bourgeois / M&M
翻訳:Watson Courtier
as of Nov.21 2016.